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今回でブログ引っ越し後25本目の記事、今回のテーマは

「「呼吸」を見直すだけで得られる効果が知られていなさすぎてもったいないという話」

というテーマで更新していきます。早速行きましょう!

筋トレに励むのもいいけど、「呼吸」のことを忘れてどんどん強度上げていくとそのうち壊れちゃうよって話

トレーニング中、「当然」呼吸は意識してるよね??

というわけで本日も参りましょう!本日のテーマは「呼吸」ということで、一般ではまだ浸透していないかもしれませんが、近年のアスリート指導ではもはや常識というか、当然出来て当たり前というレベルになっております。


じゃあ、アスリート以外の一般の方が知らなくていいのかというと当然そんなことはなくて、私たちが生きていく上での「超」基本動作じゃないですか。平均で1日約2万回呼吸をすると言われるわけですけど、2万回ですよ。同じ動作2万回。ちょっと考えてみて下さいね。


例えば、車でエンジンかけたら変な音がしたとしますよね。これに気づいたときにすぐに車の修理屋さんに持っていって直してもらったら特に問題ないかもしれませんけど、変な音がしてから1年継続して乗っていたらどっかでぶっ壊れてもおかしくないじゃないですか。そういう話です。


じゃあ、仮に上手に呼吸が出来たとして、どんなメリットがあるのかって話ですが、恐らく僕の書く記事をご覧頂く方のほとんどが体作りとかボディメイクとか筋トレとか、このへんのキーワードにピンとくる方々かと思いますので、まずはそこから。


「筋トレ」といったら色んな人が色んなトレーニングを思い浮かべるかと思いますが、分かりやすくBIG3(スクワット・デッドリフト・ベンチプレス)で考えてみましょう。


その中でもやっぱりKing Of Exerciseということでスクワットを重量(バーベルなど)を持って行う人がたくさんいるかと思うんですけど(バーベルスクワットの良し悪しはいろいろ議論がありますがここでは割愛)、こんなもん、


呼吸がキチンと出来てない状態でやったら、そりゃどっか痛めますよ(主に腰)


まずはそこから理解をしていきましょう。

なぜトレーニング中の呼吸が大事なのか

まず皆さんが広く知ってるけど、実はその定義はあまり知られていない「コア(体幹)」という言葉の意味を正しく理解して頂きたいのですが、解剖学的なコアの定義というのは簡単に言えば


全身-頭部-四肢(腕と脚)=コア(体幹)


これが解剖学的なコアの定義です。


でも実際の運動現場ではこの意味合いでコアとはあまり言いません。実際にはどんな意味で言うかというと、イメージ的にお腹の中に「箱」があることをイメージして欲しいのですが、どんな箱かと言うと


上:横隔膜(肺の真下にある筋肉)

下:骨盤低筋群(骨盤の中の筋肉たち)

前:腹筋群

後:背筋群



と、ざっくりこんな感じのイメージの箱で、これを指導現場では主にコアと呼んでいます。


で、このコアにきっちりと圧(腹腔内圧)が入っていないと、バーベルなんかを持たせたときに一気に腰とかをぶっ壊す可能性が高くなるわけです。


ちょっとまたイメージして欲しいんですけど、紙コップとコーヒー缶の二つがあったとして、どちらも同じ力で上から押しつぶしたら、どっちが潰れやすいかって言ったら、もはやこんなのは言うまでもないじゃないですか。イメージ的にはこんな感じ。


要するに、お腹の中の圧が抜けてふにゃふにゃの状態でバーベルスクワットをするのは、紙コップが上から潰されるときと同じ。


同様に、お腹の圧がきっちりと入っていてバーベルスクワットをするのは、コーヒー缶が上から潰されるのと同じ。


だからですね、お腹の中の圧(腹腔内圧)が抜けた状態で何か重いものを乗せるなんていうのは言語道断で、もしトレーナーがそれをやっていたとしたら何か重大な障害が起きてもおかしくないわけですよ。


ちなみに、僕のクライアントで県内の某ジムで無理にスクワットをさせられた結果、脊柱を骨折して1年間通院したという方がいますが、こういうことが起きるわけです。


だから、「効いてる」とか「効いてない」とか、そうゆう話じゃなくて、それ以前の安全に運動することを考えてまずは呼吸をちゃんとしましょうねっていうことです。


でも、そもそも呼吸がちゃんと出来て腹腔内圧が掛かっていなければそんなに重い重量も持ち上げられるはずないんですけどね・・

ブレーシング、ちゃんと出来てる??

さて、トレーニングをする人にとって呼吸が如何に重要かということはここまでの長文(既に)でご理解いただけたことかと思いますが、腹圧を高めるための呼吸法というのは


ブレーシング


といいます。


ちなみに、全く別物で「ドローイン」という呼吸法もあって、これはこれで必要なんですけど誤解しているトレーナーもお客様もたくさんいるのであえてここで言っておきますが、


ドローインしてスクワットなんかさせたら、100%腰壊します


これはハッキリと言っておきます。先ほど書いたブレーシングとドローインっていうのは、使う筋肉がそれぞれ


ブレーシング:横隔膜

ドローイン:腹横筋



なのですが、この二つの筋肉は主働・拮抗関係にあります。つまり、どっちかが収縮しているときは、もう片方の筋肉は弛緩しているということです。


腹圧を高めるためには横隔膜を使ったブレーシングという呼吸法が必要なので、ドローインをして腹横筋を収縮させて横隔膜を弛緩なんてさせたら、それこそさっきの「紙コップを上から潰す」みたいな状態になるわけですね。


ですので、もし今ついてるトレーナーさんが万が一


「ドローインしながらスクワットしましょう!」


なんて言っていたら、やってるフリだけして腹圧は高めてスクワットしましょう。じゃないと、あなたが壊れてしまいます


で、すぐ寄り道してしまうので中々話が前に進まないのですが、


ブレーシング


って何かって言ったら、超簡単に言えば


横隔膜をキチンと働かせて、腹式呼吸をして、コアを高める呼吸


です。


これがまずキチンと出来ていますか??という話です。

ブレーシングをするためには「腹式呼吸」が必須

さて、というわけでブレーシングについてですが、前述した通り、


横隔膜をキチンと働かせて、腹式呼吸をして、コアを高める呼吸


ということなんですけど、これでなんで腹圧が高まるのかって言ったらですね、横隔膜っていうのは通常ドーム状なんですね。息を吸えば横隔膜が下に下がってドーム部分が潰れていって、逆に息を吐けばドームが高くなっていって肺を押してくれると。


で、あくまでこれって言うのは腹式呼吸がきっちり出来てる人の話で、横隔膜がドーム「じゃない」人っていうのが結構いるんですね。例えば、思い当たる人もいると思うんですけど、肋骨が開いてしまっていたりすると(いわゆるリブフレア)、横隔膜がドーム状じゃなくなっちゃいます。こういう人はあばら骨がやたら浮き出ていたりします。


で、横隔膜がドーム状じゃなくなると何が起こるかっていうと、逆に言うと「ドーム状だから横隔膜が上がったり下がったり出来た」わけで、横隔膜があまり動かなくなります。


でも、息を吸えば肺は膨らむじゃないですか。じゃあその膨らんだ分はどうなるのかっていうと、逆に「上」にいくしかなくなると。つまり、肩が上がったり下がったりする「胸式高級」になるということです。


ちなみにですね、胸式呼吸になると体の屈筋群が働くので交感神経が優位になります。交感神経が無駄に優位になると、イライラするとか、寝れなくなるとか、免疫も下がるし、常に交感神経が優位な状態っていうのはあまり良くないわけですね。自立神経はちゃんとしておきたい。


ちなみにのちなみにですが、意識して息を吸うっていうのは「交感神経」が優位になりますが、力まずに自然と息を吐くっていうのは「副交感神経」が優位になります。だから、寝る前の瞑想とかは副交感神経が優位になって眠りにつきやすくなると言われるわけですね。


こんな寄り道ばかりするから毎度記事の文章量がとんでもないことになるわけですが、実際のところ腹式呼吸が出来ていないという方は結構多くいらっしゃいます。簡単に言えば、息を吸ったときにキチンとお腹が膨らんでいればいいのですが、どうです??ちゃんと出来ているでしょうか。

どうしても胸式呼吸になってしまうなら

で、腹式呼吸なんていうのは、本当は誰もが自然と出来て当たり前だったりするので、意識しても出来ないってゆうのは結構問題なんですけど、こういうのは呼吸をする際に正しい体の使い方を忘れてしまっているので、呼吸のことをちゃんとわかっている人に直接体を触ってもらいながら誘導してもらうと出来る人はすぐに出来る


けど、それでも中々手ごわい人も結構います。こういう人は横隔膜が拘縮していたりするので、リリースをかけてあげたりしないといつまでたっても胸式呼吸のままです。なので、そういった方は僕のところはもちろん、詳しそうな人のところに一度行かれてはいかがでしょうか。


ちなみに、横隔膜がキチンと使えないっていうのは実は内臓にも影響を及ぼします。横隔膜と隣接する臓器っていうと、例えば心臓とか肝臓、腎臓なんかがそうです。なので、横隔膜の動きが悪いとこのあたりの臓器に刺激を与えられなくなって不調になったりします。


とはいえ、またこんなことを書きだすと永遠に文章が長くなってしまうので、本日はこんなところで終わらせておきます。ではでは。


studio kinari ミナミ